防具・道具のお手入れ方法

剣道の防具は決して安い買い物ではなく、正しく手入れをすることで長く使い続けることができます。反対に、汗や湿気をそのままにしておくと、においや傷みの原因になり、買い替えの時期が早まってしまいます。このページでは、防具・道具ごとの基本的なお手入れ方法を紹介します。

稽古後の基本:まずは風を通す

剣道の防具は稽古中に大量の汗を吸収します。稽古後にそのまま防具袋にしまってしまうと、湿気がこもってにおいやカビの原因になります。稽古が終わったら、面・小手・胴・垂をできるだけ袋から出し、風通しのよい場所で陰干しする習慣をつけましょう。特に面は面布団(内側の布部分)に汗がこもりやすいため、面金を開いた状態で干すのが基本です。

面(めん)の手入れ

  • 稽古後は面タオルを外して個別に洗濯し、面布団部分は陰干しでしっかり乾かす
  • 面金部分は汗による錆が出やすいため、乾いた布で軽く拭き取っておく
  • 強いにおいが気になる場合は、消臭スプレーや重曹を活用する方法もある(防具専用の製品を使うと安心)
  • 直射日光での長時間の乾燥は生地や染料の劣化につながるため、陰干しが基本

小手(こて)の手入れ

  • 手の内側は特に汗を吸うため、稽古後は小手を開き気味にして陰干しする
  • におい対策として、小手の中に新聞紙や専用の乾燥剤を入れておくと湿気を吸ってくれる
  • 破れやほつれが見つかったら、早めに補修する(悪化すると使用中に怪我をする恐れがある)

胴(どう)の手入れ

  • 胴台(表面の硬い部分)は乾いた布で汗を拭き取る程度でよい
  • 胴紐(ひも)は取り外して洗濯できる場合が多いため、定期的に洗うと清潔を保てる
  • 樹脂製の胴台はひび割れがないか、稽古前後に軽く確認する習慣をつけると安心

垂(たれ)の手入れ

垂は面・小手ほど汗を吸いませんが、腰回りに直接触れるため、においがこもりやすい部位のひとつです。他の防具と同様に陰干しを行い、名札部分は取り外せる場合は外して保管すると傷みにくくなります。

剣道着・袴の洗濯

剣道着・袴の素材には主に綿とテトロン(化学繊維)があります。テトロン製は自宅の洗濯機で手軽に洗えるものが多く、乾きも早いため近年は主流になっています。綿製は風合いがよい反面、色落ちや縮みが起きやすいため、洗濯表示を確認し、単独での手洗いや陰干しが推奨される場合が多くあります。いずれの素材も、畳んだまま長期間放置すると折り目に汚れが定着しやすいため、こまめに陰干ししてから収納するのがおすすめです。

竹刀の点検

竹刀は稽古のたびに、竹片の割れやささくれ、先革(さきがわ)のゆるみがないかを確認する習慣をつけましょう。ささくれた竹刀をそのまま使用すると、相手に怪我をさせてしまう危険があるため、多くの道場では稽古前の竹刀点検が徹底されています。ささくれが見つかった場合は、紙やすりで軽く削るなどの応急処置ができますが、割れが大きい場合は無理に使わず、早めに交換しましょう。

保管のポイント

  • 完全に乾いてから防具袋にしまう(生乾きのまま収納しない)
  • 防具袋自体も定期的に陰干しし、湿気をこもらせない
  • 高温多湿になる車内や、直射日光の当たる場所での保管は避ける
  • 長期間使わない場合は、防虫剤・除湿剤を活用する

日頃からこまめに手入れをすることで、防具を清潔に保ちながら長く使い続けることができます。防具の選び方については「初心者のための防具選び」のページもあわせてご覧ください。

→ 初心者のための防具選びはこちら